行き場の無い炎



夏の暑い日の事。

異世界と現実世界を繋ぐ川のほとりに、多くの魂が集まっていた。
それらは姿を変えて光となり、川を越えていく。
まるで蛍のような魂達を、ダース淀はぼんやりと見送っていた。

「今年も、この季節がやってきたのですね…」

彼が言う『この季節』とは、お盆の事である。

この時期、妖怪となった魂達は、一時的に親族のもとへ帰る。
異世界は空になる。
しかしダース淀は帰れない、道が分からないから。

光が消え、辺り一帯が暗くなる。
闇が渦巻く路地の奥から、人影が見えた。

―淀川ジョルカエフだ。

「…淀川殿」
「珍しくしおらしい表情をしているではないか?」
「何故、私を孤独にするのですか?」
「おや?何の事やら」
「とぼけないで下さいっ!貴方が私の名を奪ったから…私は私の血筋を辿れないのですよ!!」
「それがどうした?」
「道標が無ければ帰れない…この時期私は、この世界でひとりなのですよ!?」
「ひとりではないではないか?」
「は?」
「今、この世界には私とお前のふたりきりなのだからな?」
「…っ」

淀川ジョルカエフはダース淀を引き寄せる。
ダース淀が逃げようとしても、圧倒的な力で阻止される。

「離しなさい!」
「離さないぞ?お前には私しか居ない、私に従うしかない…」
「そんな事ありません!」
「そんな強がりを言ってられるのも今のうちだぞ…ほぅら?」
「!」

突然、ダース淀の身体が石の如く硬直した。
淀川ジョルカエフの術だ。

「大人しく身を任せるが良い」
「う…んっ、ふ、ぁ」
「…可愛い子だ」




「なんて事が有るから、ダース淀はお盆が嫌いだと思いますの」
「あ、アイコさん…キャラブックネタはもう古いと思いますわ」
「おだまり、アンナさん!妄想は新旧関係無しですわよ!!」
「…もう何も言いません」




愛子様の妄想リターンズ。
俺しか楽しくないうえに、自己設定要素強すぎ。



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